今年はアナ雪一色でしたね。 さて、アナと雪の女王考察(私見です)続きです。
自分一人きりの力や考えでは及ばない事態は多々あります。 ヤスパースの「限界状況」や、釈尊の「四苦八苦」ですね。 このどうしようもない状況を打開するためには、「交わり」が必要なのです。 自分以外の誰かと関わり合って、助け助けられながら、他者からインスピレーションを得ながら成長します。
エルサも自分一人ではどうしようもなかった状況を、アナとの関わりのなかで何かに気付き、自分の過大な力をコントロールすることができるようになり、どうしようもなかった状況を打開することができました。 またそれは、単にアナの表面上の言葉や態度によってではなく、アナのエルサに対する「まごころ」によって触発されています。 何かを変える力は「こころ」で、その「こころ」は自分以外の誰かを思ったものです。
真に頼りとなる自分自身を作り上げるものは、自分一人だけで作り上げるものではなく、他者と交わり、他者の為を思うことで作り上げるものだと気付かされました。 やはり、自己確立と自他共楽はセットですね。 どちらが欠けても達成されません。
本当の力を支えるもの、本当の力の源泉になるものは、愛であり仁であり慈悲です。 イデオロギーも信仰も宗教もすべて、方法や順位が異なるだけで、自分以外の誰かを思うことに変わりはないような気がします。 思えば、親が子を思う心、子が親を慕う心は世界共通であり、当たり前のことですが、そのために見過ごされがちだったのかなと思います。
私たちは大いなる宇宙の流れの中で、見えない何かによって生かされています。 そのことを自覚して謙虚に、ありのままで、身近な誰かの為を思って生きていけたらと思います。 いや、でも、煩悩具足の私ですから、難しいですけどね。 少しずつ、一歩ずつ、わが子らに背中を見せられるように修練していきたいと思います。 合掌